メーカー営業の年収って実際どれくらいもらえるの?
他の業界の営業と違うポイントやインセンティブってあるの?
メーカー営業の年収、気になりますよね。
特にメーカー営業を目指そうかなと思っている方や、今メーカー営業をされていて自分の年収が平均よりも高いのか低いのか知りたい方なんかも興味があると思います。
私はメーカーを2社経験してどちらもメーカー営業で10年間働いてきました。
私のメーカー営業としてもらってきた年収のリアルなところやメーカーの年収の仕組みなんかをお伝えしたいと思います。
実例:メーカー営業の年収を教えます
まず最初にですが、メーカー営業である私の実例をお伝えしたいと思います。
私はこんなスペックです。
- 年齢:33歳
- 経験:メーカー営業歴 約10年目
- 会社:東証1部上場
- 社員数:約1000人
こういったスペックでリアルな年収でいくと年収は530万円くらいになります。
基本給:約27万円
営業手当:約3万円
家族手当:5000円
合計:約30.5万円/月 →366万円/年
通勤手当:10万円/年
賞与:155万円/年
これを高いと感じるか、低いと感じるかはあなた次第ですね。
私の会社の年齢ごとの年収
おおよそですが、私の所属しているメーカーでは、各年代が以下の表のような年収だと想定します。
東証1部で平均年収が同じくらいの会社だと、似た年収の上がり方になりますね。
年齢 | 年収 |
---|---|
23 | 400万円 |
25 | 430万円 |
28 | 480万円 |
31 | 500万円 |
34 | 530万円 |
37 | 540万円 |
40 | 600万円 |
43 | 620万円 |
46 | 640万円 |
49 | 680万円 |
52 | 700万円 |
55 | 750万円 |
58 | 730万円 |
60 | 700万円 |
平社員でこれくらいの年収になる想定ですね。
管理職になると年収がもっと上がり、1000万円に到達する会社が多いです。
仕組み:メーカー営業の年収の仕組み
メーカー営業の年収の仕組みをお伝えしますね。
平均的な会社はだいたい給料の構成がこうなっています。
- 基本給
- 営業手当
- 残業手当など各種手当
- ボーナス
つまり、基本給+営業手当が月給部分で、年収を左右するのはボーナスです。
これらの仕組みをお伝えしますね。
仕組み1:基本給は年功序列
まず基本給部分ですが、メーカーのほとんどは基本給が年功序列の会社です。
基本給の上がり方は2通りあります。
- 昇給:毎年数千円ずつ上がる
- 昇格:数年に1度、昇給のベースが変わる
この昇給と昇格で給料が変わります。
昇給は勤めていたらだれもが上がりますが、昇格は会社から評価されないと昇格できません。
基本給はここの部分が大きいですね。
仕組み2:営業手当
営業手当は基本給にプラスして支給される手当です。
会社によって変わりますが、固定で2~5万円ほどが支給されます。
名目としては営業活動に必要なシャツやスーツなど物品などを購入するためなどと言われていますが、定かでは有りません。
私の会社でも、営業手当の名目が明記されておらず不明確です。
メーカー勤務でこの営業手当部分が他の職種の社員と比べて高い事は確かです。
例えば月3万円が支給されていたら、年収で36万円変わりますので。
営業手当という名前の固定残業制に注意
1点注意ですが、営業手当という名目で固定残業制にしている会社があります。
私の勤務する会社がまさにそれで、営業手当は支給されていますが残業手当が22時30分以降しか支給されません。
こういう会社は残業代が出ないので、営業手当がもらえていますが実質は残業代なので年収計算する際には注意が必要です。
私は入社前に気付けず、入社後にがくぜんとしたことを覚えています。
仕組み3:ボーナス
ボーナスがメーカー営業の年収を左右すると言っても過言ではありません。
何故かといいますと、基本給の伸びは年功序列なのでそこまで期待できないので、年収を大きく伸ばすためにはボーナスがどれだけ出るかが重要だからです。
他の業界の営業だと、インセンティブがありますよね?営業成績に対してのリターンですね。
メーカー営業だと、このインセンティブがどれほどの影響があるか例を用いて見てみます。
例えば、基本給25万円+営業手当3万円でボーナスが年間4ヶ月分の会社でインセンティブの有りなしを比べます。
仮に、営業成績が良く、ボーナスが×1.3倍になるとこうなります。
- インセンティブ無し:436万円
- インセンティブあり:466万円
ボーナスのインセンティブが×1.3倍でも年収はあまり変わらない・・・
そうなんです、メーカー営業でインセンティブを期待してガッツリ稼ぐことは正直難しいです。
では、年収の高い会社は何が違うのかと言うと、社員に支給されるボーナスの額がそもそも多いのです。
会社によって全然違いますので、高い年収を得たいなら会社選びが超重要です。
年収が高いメーカー営業の例
ここに上げているメーカーの給料は本当に特例です。
一般的にメーカーでここまで年収出せるのは本当に利益率の高い成績優秀な一握りのメーカーだけです。
キーエンス
キーエンスはメーカーの中で非常に高年収の会社です。
平均年収は2021年で2111万円です。
メーカー営業だからと言うわけではなく、全職種が高く、その理由は賞与が年4回あるからです。
一般的なメーカーは年2回なので、ぶっとんで高いですよ。
理由は利益率が50%程度とメーカーとしてはおかしいくらい高いからです。
メーカーの利益率ってだいたい数%なんですよ、ここが全然違います。
利益率が高い会社=年収が高い会社と言ってもいいですね。
ファナック
ファナックも年収の高いメーカーとして有名です。
2021年では1364万円とここも高いです。
ファナックの高年収の構造もボーナスです。
業績連動がボーナスの仕組みで、高収益を上げた年はボーナスが12ヶ月分が支給されたこともあるようです。
メーカーの平均年収
メーカー営業は営業手当があるくらいで、その他は他の職種とほとんど変わりません。
それに、営業手当が固定残業制だと他の職種と同じかそれより年収が低い場合があります。
なので、メーカー営業の年収はメーカーの平均年収と一緒と考えて良いと私は思います。
では、メーカーの平均年収はどれくらいなのかを見ていきます。
業界のデータ:メーカーの平均年収 過去10年間の推移
10年間の年収推移は以下のグラフです。
見ていただいたらわかりますが、10年間で少しづつ下がっています。
メーカーと言えど、いろんな業界混ざっての年収なので一口に何が原因とは言えません。
下がってはいますが、大きな下がり幅ではない事や、勤続年数で基本給はどんどん上がるのがメーカーなのであまり気になくても良いかと思います。
メーカー全体の平均年収が下がっていることを判断基準にするのではなく、どの企業に入るかを判断基準にされた方が年収への影響が大きいですよ。
年代毎の平均年収
各年代毎の平均年収はこのようになります。
年代 | 平均年収 |
---|---|
20代 | 366万円 |
30代 | 467万円 |
40代 | 536万円 |
50代~ | 701万円 |
20代~40代まででは、各年代での差が70~100万円づつ違いますね。
つまりは10年間で70万円~100万円上がるのがメーカーの平均的な年収の上り幅ですね。
40代から50代にかけて上り幅が170万円と大きいのはおそらく管理職への昇格が含まれているからだと想定します。
まとめますと、各年齢で10年間の年収の上り幅の平均は70~100万円、1年間だと7~10万円。管理職になるかならないかで50代以降の年収が大きく変わるという事です。
メーカーが年功序列であることがよくわかりますね。
年収の高い会社ランキングトップ20
参考までに、メーカーで年収の高い会社を20社上げますね。
メーカー営業でも同じことが言えますので、年収が高い会社に入りたい方はこれらの会社を狙ってみましょう。
順位 | 会社名 | 平均年収 | 平均年齢 | 業界 |
---|---|---|---|---|
1 | キーエンス | 2111万円 | 35.8歳 | 電気機器 |
2 | 三菱ケミカルホールディングス | 1738万円 | 47.4歳 | 化学 |
3 | ソレイジア・ファーマ | 1560万円 | 49.4歳 | 医薬品 |
4 | ファナック | 1364万円 | 40.8歳 | 電気機器 |
5 | サンバイオ | 1351万円 | 42.5歳 | 医薬品 |
6 | アンジェス | 1275万円 | 52.1歳 | 医薬品 |
7 | 東京エレクトロン | 1272万円 | 44.3歳 | 電気機器 |
8 | アサヒグループホールディングス | 1250万円 | 45.7歳 | 食品 |
9 | JXTGホールディングス | 1205万円 | 43.2歳 | 石油・石炭 |
10 | ウルトラファブリックス・ホールディングス | 1202万円 | 51.6歳 | 化学 |
11 | LIXILグループ | 1199万円 | 43.3歳 | 金属製品 |
12 | そーせいグループ | 1189万円 | 46.7歳 | 医薬品 |
13 | マクセルホールディングス | 1178万円 | 52.1歳 | 電気機器 |
14 | ユニデンホールディングス | 1154万円 | 46.3歳 | 電気機器 |
15 | レーザーテック | 1138万円 | 42.7歳 | 電気機器 |
16 | エーザイ | 1099万円 | 45.2歳 | 医薬品 |
17 | 第一三共 | 1098万円 | 43.0歳 | 医薬品 |
18 | シンバイオ製薬 | 1096万円 | 49.3歳 | 医薬品 |
19 | 武田薬品工業 | 1094万円 | 41.5歳 | 医薬品 |
20 | オプトラン | 1092万円 | 39.5歳 | 機械 |
関連記事:メーカーの平均年収ランキングTOP100!業界毎に徹底調査・分析!
メーカー営業になるには?
メーカー営業になるには、就職・転職で少し勝手が違います。
就職活動と転職活動どちらもに分けてお伝えしますね。
就職
新卒での就職活動では、採用を控えない限りはどの会社も採用活動をされます。
なので、その企業HPから申し込んだりリクナビやマイナビから申し込みましょう。
文系の総合職で応募して、営業志望であることを伝えてあとは会社の判断に任せる・・・という流れになります。
就職活動では営業職ではなく総合職で募集されているため、希望を伝えても営業になれない可能性もあるためしっかり希望は伝えましょう。
また、いい企業はリクナビなどではなくスカウト制の採用活動をしているケースもあります。
私の後輩もスカウト制の「OfferBox」からオファーされて入社したようですので、まだ登録していない様でしたら忘れずに登録しておきましょう。
転職
転職の場合は狙った企業が中途採用の求人を出しているかが重要です。
転職サイトに登録して探す事や、転職エージェントに登録して年収の高いメーカーへの転職を希望しておきましょう。
転職サイトは求人が出ていないか自分でチェックしなければなりません。
転職エージェントだと、希望の求人が出たら知らせてくれるので見逃す心配は有りません。
また、いいメーカーの求人は非公開求人で転職エージェントで扱っている場合もあるので、転職サイトだけ使っていては出会えない可能性もあります。
どちらも使って活動するといいですが、主軸は転職エージェントを使って活動する事をおすすめしますよ。
おすすめは「マイナビエージェント」です。サポートが手厚いので、転職が初めての方にもおすすめですよ。
まとめ
メーカー営業の年収についてお伝えいたしました。
まとめますとこのようになります。
- メーカー営業の年収は基本給+ボーナスで決まる。
- インセンティブはない会社が多い。
- メーカーの平均年収と同じと見てよい。
- メーカーの平均年収は450万円程度で年功序列。
- 会社により大きく差があるため、年収にこだわるなら会社選びが重要。
年収は会社選びがほんとうに重要です。
あなたが就活生なら、リクナビやマイナビから応募する事に加え、スカウト型の転職サイトも併用していい企業からのアプローチも受けられるようにしましょう。
あなたが転職希望の方なら、いい求人が多い転職エージェントの利用をおすすめします。
フォローが手厚いマイナビエージェントに登録して、年収の高いメーカーの求人を紹介してもらうようにしましょう。