メーカー営業って本当はきついんじゃない?
ゆるいって見たけど、きつい部分も当然あるよね?
メーカー営業はきついのか、もちろん気になりますよね。
自動車部品メーカーで営業歴10年を超えたまじまと申します。
最初からはっきり言いますが、メーカー営業はもちろんきつい部分はあります!
ただもし自分が耐えられるくらいのきつさなら「メーカー営業できるかも?」と少し希望が持てますよね。
メーカー営業になる前にちゃんとメーカー営業のきついところも知って欲しいので、包み隠さず本音でお伝えしたいと思います。
メーカー営業がきつい4つの理由
メーカー営業がなぜきついと言われるのか、私の経験を交えてお伝えしますね。
- 理詰めの世界
- 社内調整
- シビアな価格交渉
- なんでも屋になる
理詰めの世界に慣れない
まず、メーカーは理詰めの世界なのできついと感じる人には相当きついです。
なんでも根拠は?ロジックは?と言われます。
なぜなぜ攻撃をうけたりしますね。
納期交渉を例に挙げるとこんなイメージです。
例えば、納期が3週間遅れたとしましょう。
- なぜ3週間後なんですか?遅れた理由は?
- 3週間の間、どんな事に時間を使うのですか?
- そのリードタイムは本当に必要ですか?適切ですか?
などとこの様に根掘り葉掘り聞かれます。
それには理由があって、メーカーのお客様はお客様の製品を量産するために自社製品を購入されます。
その納期が遅れると生産ラインが止まることになり、お客様の製造される人員が何もできなくなって不利益になるからです。
そういった事情があるため、ただ遅れただけでは許してくれないですね。
これは一例ですが、何かするときには理由はかなり細かく聞かれるので慣れないひとにはキツイとおもいます。
社内調整
メーカー営業の社内調整はしんどい部類に入ります。
なんせ、メーカー営業は一人では完結できる仕事がほとんどなく、ほぼ社内の別部署の方の協力を得て成り立つ仕事です。
- 納期調整
- 価格(原価計算)
- 技術対応
- などなど
とこのように、社内の方の回答をベースにお客様へ回答するのです。
ここで、社内の関係部署との関係が良くないとなかなか上手く仕事を回せません。
この人に聞くの嫌だな
いつも難癖付けてくるから嫌なんだよな
といった自分と合わない人は社内に1人は必ず出てきます。
それにかなり長い期間一緒に仕事をするので、いい関係を築かないと本気でしんどいです。
問い合わせするたびにストレス地獄になると、本当に心が疲れますので。
こういった事にならない様にも、社内調整がスムーズに行くように対応する方法としては社内営業です。
- いつも工場に行ったら挨拶をする
- 工場の関係者が役立つ仕事をする
- 関係者の意見にも耳を貸す
などなど、お客様にやることをそのまま工場の関係者にもやると上手く関係が築けますよ。
別に媚びを売るわけではないので、いい関係を築けるように日々コミュニケーションを取るとOKです。
シビアな価格交渉
メーカー営業の価格がシビアな業界は本当に価格交渉がきついです。
これは10年前から今まで変わりませんね。価格の事を気にせず営業したいと何度思ったか。
価格交渉が厳しいのはいろんな背景があります。
「当社の販売価格とお客様の要求価格が合わない」というのが大きな要因です。
お客様は様々な理由で安くしたいと思っています。
- お客様も価格競争に勝たないといけない
- 価格が高いとお客様が受注できない
- 当社の競合他社が安い金額を出してきた
- 価格を下げることがお客様の目標値になっている
このように、いろんな要因があります。
「下げられないんです」の一言では終わらせてくれません。
ここからなぜなぜ攻撃が始まって、会社ぐるみで追い詰められます。
価格交渉のきつさへはどう対処する?
これの対策としては、下げられない根拠や理屈を事前に立てておく事くらいです。
あとは慣れですね。
メーカー営業をしていたら絶対価格交渉はされます。
価格交渉はされるものと考えて、下げられない様にディフェンスする対策を事前に考えることが大事ですね。
その価格交渉もロジックなので、まあ面倒です
会社が存続するためにも、メーカー営業としては単純な値下げで利益を削らされるのは社としてもマイナスです。
なので、下げてもハッピーになるように、「ここをこうしたら下げられるよ」という提案ができる下準備があるとさらにいいですよ。
なんでも屋
メーカー営業はなんでも屋です。
意味がわからないと思いますので、もう少し詳しくお伝えすると、どんな案件でも窓口になるので、他部署の案件も一通り理解する必要があります。
- 技術、設計
- 納期関係
- 製造方法
- 品質保証
- などなど
上げ始めたらきりがありませんがこれらの問い合わせがわんさか入ります。
もちろん正式な回答は関係部署へ確認し回答することとなりますが、お客様の問い合わせの意図などもわかっておかなければ話ができません。
なので、お客様に関わる事の一通りを理解する必要があるのです。
最初は全くわからないので把握するまでがけっこう大変です。
これもできる事としたら、実務を経験しつつ社内や同じ営業の同僚に聞いて覚える事ですね。
だいたい1年ほどしたら一通りの事は経験するので、気長に取り組む事をおすすめします。
2年目以降はわからないことが減るので徐々に楽になりますよ!
きついメーカー営業でも楽しい部分はある?
ここまでメーカー営業のきついところをお伝えしてきましたが、楽しい部分ももちろんあります。
例えばですが、このような事が楽しさですね。
- 自分の仕事が形になって世に出る
- 技術革新の渦中に関われる
- 自社製品に愛着が湧く
- チームで協力する
- 専門的な知識がつく
きついところもありますが、乗り越えられれば楽しい部分ももちろん感じられます。
なので、メーカー営業を目指されるなら、楽しい部分ももちろんありますので、そのまま目指してください!
詳しくはこちらの記事でお伝えしていますので、合わせてご覧ください。
関連記事:【本音】メーカー営業が楽しいと感じるポイント5選!10年目の現役営業マンが解説!
メーカー営業になってきついと感じたくない!そんな人は・・・?
もしメーカー営業になったとして、きついと感じる場面がもちろん出ます。
その時にどう考えたらいいか、お伝えいたしますね。
対処法がわかっていたら迷わずにすみますので。
- とにかく慣れる
- 社内に味方を作る
- メーカー営業以外の職種へ異動
- そもそもメーカー営業を選ばない
とにかく慣れる
大事なのはとにかく慣れてください。
他の業界と違う点があるのは本当にそうなので、慣れるしかないです。
- 理詰めの世界 →慣れたらそんなもんと思える
- 社内調整 →慣れたら調整も楽勝
- シビアな価格交渉 →慣れないけど、ストレスは減る
- なんでも屋 →知識が増えたら余裕でさばける
と言う感じで、慣れてしまえばきつい部分はほとんど解決できます。
最初は3ヶ月ですね。3ヶ月したら人間関係や仕事などが少しづつわかってきます。
1年もしたら人間関係もできてきますので、そこできつい部分もかなり減ってくるはずです!
私も最初は知識・経験が全くなかったので本当に苦労しましが。
失敗もしましたが、徐々に慣れてきたら上手くいきますから安心してください。
社内に味方を作る
一つ大事なのは、社内に味方になってくれる人を作れるようにしましょう。
頼れる人と言ってもいいと思います。
こういう人が一人いるだけでだいぶん気持ちも変わります。
きつい仕事をお願いしても、協力してくれたりしますので社内の関係構築はかなり大事ですね。
おこがましいですが、いい関係でいさせて頂いたからこそだなと思います。
社内の関係性構築は大変ですが、自分から動いていたら必ずできてきます。
時間はかかりますが、根気よく続ける事できつい事も乗り切れますよ。
メーカー営業以外の職種へ異動
メーカー営業になってきつく感じて耐えきれなくなったら他の部門に異動という手もあります。
メーカーは営業以外にもいろいろな部署があります。
営業の人数は会社全体からするとそこまで多くなく、他部署の人数の方が圧倒的に多いので受け皿はたくさんあります。
営業がほとんど中心みたいな他の業界だと、そういうわけにはいきませんがメーカーは様々な部署で人数がいますので受け皿があるんですよね。
私が見たケースではこんなケースがあります。
- 営業→技術
- 営業→原価管理
- 営業→生産管理
- 営業→品質保証部
メーカー営業はいろんな事を横断的にやっているので、他部署の仕事も多少なり理解できるのでこういった異動のケースがあるのだと思います。
なので、メーカー営業に入ったはいいけどどうしてもきつくて耐えられないとなったら、異動させてもらうと言う手もありですよ。
そもそもメーカー営業を選ばない
ここまでメーカー営業のきつい話をさせていただいて、もし「嫌だな~、絶対なりたくない」と思われたならメーカー営業の仕事は選ばない方がいいかもしれませんね。
きつさも経験しつつ楽しくやっている私からするとちょっと残念ですが、合わない人には合わないと思いますので。
その場合はメーカー営業以外のご自身に会う業界や職種を探されるといいですね。
まとめ:メーカー営業はきついけど楽しいよ
メーカー営業のきつい部分をお伝えしました。
- 理詰めの世界
- 社内調整
- シビアな価格交渉
- なんでも屋
きついと言っても慣れたり時間がかかって人間関係ができたら済むことも多いです。
なので、続けていれば楽しい部分ももちろんありますよ!
10年ほど続けている私はおすすめしたいですが、メーカー営業で得られる楽しさが自分には合わないと思われるならメーカー営業はおすすめできないと思います。
最後に決められるのはご自身次第なのでよく考えて決めてください。
>>【本音】メーカー営業が楽しいと感じるポイント5選!10年目の現役営業マンが解説!
きついとは逆に、メーカー営業がゆるいと言われることもありますので、合わせてご覧いただければと思います。